意地になる

オシメ様がいない週末、オトノ様と図書館へ行く。いつもは交替でどちらか一方がオシメ様と絵本コーナー、一方が自分の本探しに分担してさくさく動くが、この日は2人思い思いにぶらぶら館内を物色。「時間がある」ことをまたしても実感してしまった。こんなふうにゆったり過ごしてしまうと、ちょっと家のことが面倒になり、昼は図書館そばの中華料理店へ向かった。
ランチタイムはバイキングのみです、ということだったが他に特に店はなし、そのまま入る。鳥のからあげが大量に積んである。麻婆豆腐は冷めていて、卵スープは熱すぎる。チャーハンは差し替え中なのか器が空っぽ。何かかみ合わない。ほそぼそ食を進めていると一皿目を空にしたオトノ様が「第二陣行って来るわ」と立ち上がる。戻ってきたその皿の中はなぜかサラダだらけ。「どしたの?」と聞くと「最近野菜食べてないから」。
・・・その言葉にカチン!と来つつも深く静かに黙り込む。どうやって復讐してやろう。私は陰険。早速その夜は白菜やネギや何やらをこれでもかと入れたキムチ鍋。次の日はありったけの野菜を放り込んだ麩ちゃんぷるー。その次は、からあげにトマトとスナップえんどうを添え、これだけではいかんとばかりに、大根とわかめの味噌汁、れんこんのきんぴらを追加した。こっちも意地だ。何が「野菜食べてない」だぁ?
ふとオトノ様の手元を見れば、からあげをペロリと平らげつつもスナップえんどうと味噌汁は手付かずだ。きんぴらには見向きもしない。・・・食べてないんじゃなくて、食べないんじゃありませんこと? バイキングで消毒液のプールに浸かってきたような生野菜ありがたがって食べるんじゃないわい。まずは家で用意している野菜を全部平らげてから、そのセリフ聞かせてもらいましょう。