パリ邸への道

神田川の洗礼

このあたりはやたらと銭湯が多い。パリ邸の近所には私が知っているだけでも5軒はある。オトノ様の知人で生粋の地元人ヨモスエ氏に言わせると、地元人には「銭湯には行くものだ」という意識が強く、家風呂があっても銭湯に行くらしい。 パリ邸が空くまでの1ヶ…

「ブログ断ち」終了

念願のパリ邸に引っ越して3週間。やっとネットがつながった。 4月の初旬に、仮住まいの小部屋に引っ越してから約2ヶ月、自宅でのネット環境がない状態。こうなるとパソコンもただの箱。2ヶ月間電源を入れることもなくうっちゃらかした挙句、久々に起動させて…

よかった探し

よかった探しをしよう。ポリアンナのように。オシメ様もオトノ様も寝てしまった夜半、酔って帰った身にはちょうどいい。 今朝、23個の小さなリボンの包みを持って保育園に行った。連休中に調達した転園のご挨拶だ。オシメ様はそれを同級のお友達に手渡したと…

住まいの参観日

インタホンが鳴ってドアを開けると、目の前に年配の夫婦がいたことは私を驚かせた。なんとなれば、我がクンダリ邸には和室がない。間取り図が最初で最大の情報源であるわけだから、年配者には最初から避けられると思っていた。なのに敢えて内覧に来たという…

モデル偽装

東京からの新幹線を降り立って、改札に向かうときに気づいた。「あ、ここで買えるやん」。お香セットを買いに行きたくて、一番近いのはどこだろう、やっぱりあそこのデパートまで行かなきゃいけないだろうかそれとも・・・と頭を悩ませていた。でも新幹線の駅は…

外堀が埋まる

「車のお医者さんからもらったお茶ぬくめるやつのやつ、会社にもってっていいよ」とオシメ様が言う。車検に行った車の販売店で、来店プレゼントということで保温タンブラーをもらったのだ。 「車検の時期です」という案内ハガキを受け、予約をして訪れたこの…

とめはねっ!効果

オシメ様は3歳にして既に面食いである。NHKドラマ「とめはねっ!」には、ヒロインと同じ書道部に属する男子が一人。見るからに気弱でおとなしい猫背なヤツだ。そしてライバル校の書道部にも男子が一人。ドラマの中では、ライバル校男子の方がイケメンポジシ…

岩をも通す

パリ邸の関係でお世話になっている不動産屋のオニイちゃん(このたびモミィと命名)からオトノ様に電話が入ったのは、私が新横浜で無念の一泊をしているときだった。ちょうどオシメ様の世話にてんてこ舞いしている最中で、出ることができなかったのだが、そ…

天命を待て

転居先での新年度保育所入所申込面接に行く。受付開始時刻13時半ちょうどに到着すると整理券番号は30番。待合室は子どもを連れた母親(父親数人含む)でいっぱい。子連れではない私とオトノ様は隅っこで様子を観察。「育休明け復帰」な母親がほとんどなのか…

棚からカンフル

午前中外回りの仕事があったついでに、昼にオトノ様と落ち合い、パリ邸近くの福祉事務所へ行く。12月に入れば、保育園ごとの来春募集人数が年齢別に発表される。募集ゼロのところに申し込んでも仕方がない。募集の多い保育園がパリ邸近くにあることを祈りつ…

求むカンフル

そうそう中だるみとばかりも言っていられない。ここらで良いカンフルになってくれることを期待して、Mさん主催の「町家めぐり歩きツアー」に参加する。地下鉄の駅に集合したのは20人程度。秋晴れの一日、なぜかマスコミ取材まで入り、大人の遠足といった体で…

中だるみ

オトノ様が2泊3日の宿泊出張に出かけ、ヘタレの私はこの3日間を1人で乗り切る意気地がなく、実家に応援を求めた。手伝いに来てくれた母が滞在中、家の中をすっかり掃除してくれた。 思えば、クンダリ邸が売りに出て2ヶ月が経とうとしているが、相変わらず何…

魍魎跋扈のもらい事故

クンダリ邸の情報が公になって3週間が経過しようとしている。が、問い合わせはまだ一件もない。サイクル君によれば、10月頃からは来春に向けて不動産市場が活気付くシーズンであるということだが、一方で彼は集客には時間がかかるとも言う。最初のうちこそ気…

要スリッパ

まずは何といっても第一印象。「賢くマンションを売る方法」、「高く売れるマンション」。オトノ様が図書館で借りてきた本たちは異口同音に唱える。クンダリ邸の情報は既にネットに流れた。週末にはチラシも配布された。次のステップは内見だ。買い手候補が…

壮大なる実践

夜、たまたまベランダに出てみた。秋の涼しい空気が熱めの風呂に入った後には気持ちいい。マンションの前は大きな運動公園になっているので、空が広く開け、少し離れた繁華街の街の灯とその向こうに連なる山までが見渡せる。ああ、なんかキレイ。こんな風に…

苔むさず

これまで住んだ家には全て名前を付けてきた。 そもそもはオトノ様が独身のころ、一人暮らしを始めたワンルームをオトノ様の名前を付けて「○○邸」と呼んだのが始まり。私が住んだ会社の寮にもやっぱり私の名前に邸付きで呼んだ。結婚して最初に住んだ賃貸は地…

最小限の荷物・再考

人ひとり、最低どれくらいのモノが必要なんだろう。改めて考える。というのも、町家には壁がないからだ。 住むことになるかもしれないという目で見てみると、本当に町家には壁がない。先日見た町家は、四方の壁のうち南北が窓で、東は一面押入れ、西は床の間…

逃した魚を釣り上げる

5月に町家を紹介する知人の家に行って以来、ほそぼそと物件探しは続いていた。そんな中でも気持ちはゆらゆら揺れ動く。車を運転しながら改めて「ああ、コワイ。早く引っ越したい」と思い、市役所に期中転園について「う〜ん、厳しいですねぇ」と言われては「…